最高のカーフレザーを主役にしたアスメデルのレザーアイテム。生み出される背景には、「素材を活かし、美しさの際立つ商品を作る」という私たちの強いこだわりがあります。
「様々なことに振り回されず、今ここにいる自分を、静かに深く見つめ気付く。」
禅の精神を取り入れ、今一体何を望むのかの問いかけに答える形を追求し、機能を絞り込んでいます。
欲しい機能を、シーンや服装によって選び組み合わせるという持ち方をご提案しています。
薄く繊細なのに、広げるとゆったりと流れるようなドレープができるほどたっぷりとした量感のカーフレザー。アスメデルでは、この革そのものの魅力を最大限に引き出すため、なるべく革を分割せずにつなげるパターンメイクと工程の工夫で、“包む”デザインを採用しています。
財布は小さな形の中にそれぞれ役割を持たせた収納がたくさんあるため、分解した小さなパーツをパズルのように縫い合わせて作られますが、アスメデルではひとつの形の中で、革がなるべく大きくつながるよう計算。表から内装へぐるりとつなげるなど、折って形を出しています。ステッチも最小限にすることで、革の量感やタッチ、広げた時の革のしなりまでをも感じられることを目指しています。
また、芯や裏地を使わないアンライニング仕様は、カーフそのままの感触が失われないためのこだわり。どうしても強度が足りない部分には、見えない部分にも表革と同じカーフを貼り合わせ、質感を譲らずに満足の機能強度を持たせています。
このようにして曲線のラインを作ることで立体感と艶が浮かんでくるように、素材が一番綺麗に見える状態を意図的に作り上げています。
子牛の革であるカーフレザーは、流通量が少ない高級革です。また希少価値が高い一方、革のサイズも成牛の半分以下と小さい上、製品利用できる革の面積も狭いため、ロスが出やすい素材とも言われています。私たちは、革の表情を見つつも、なるべく無駄が出ないよう、大切にカッティングしています。
アスメデルは、半世紀に渡り、"MADE IN JAPAN"に誇りを持って、ものづくりをしてきました。ただ、昨今では多くのファクトリーで職人の高齢化や後継不足の問題が起き、海外の工場へ頼るところも増えてきています。私たちは幸運にも、国内の自社工房でものづくりを続けていますが、日本の職人を取り巻く環境は、まだ理想にはほど遠い状態だと感じています。価格競争が激化するなかで、職人は肩身の狭い思いをすることも多くありました。市場の風向きは多少変わってきているかもしれませんが、まだその状況から脱しているとはいえません。私たちは、アスメデルを通して、職人たちが堂々と誇りを持ち、適正に評価をしてもらえる、そんな環境づくりをしたいと思っています。